作業台ガイド
合板とMDFの違い・選び方
合板は剛性が高く軽量で、MDFは均質できれいに加工できます。購入前に密度、剛性、1枚の重量を比べましょう。
ボードの作り方
合板は単板の繊維方向を1層ごとに直交させて接着し、両方向の強度と剛性を持たせています。MDFは乾式製法の繊維板で、解繊した木材繊維に樹脂を混ぜ、木目のない均質なボードに圧締します(Wood Handbook、第11章)。
パーティクルボードとOSBはその中間に位置します。パーティクルボードは細かい木片を表層に、粗い木片を芯層に使い、OSBは長い木片の向きをボードの長さ方向にそろえます。Wood Handbook表12-1は代表的な性質を比較しています。下表には、密度範囲の下限・上限で計算した2,440 × 1,220 mm、厚さ18 mmの1枚の重量も加えています。
| ボード | 比重 | 剛性(MOE) | 曲げ強さ(MOR) | 1枚の重量 |
|---|---|---|---|---|
| 合板 | 0.4–0.6 | 6.96–8.55 GPa | 33.72–42.61 MPa | 21.4–32.1 kg |
| OSB | 0.5–0.8 | 4.41–6.28 GPa | 21.8–34.7 MPa | 26.8–42.9 kg |
| MDF | 0.7–0.9 | 3.59 GPa | 35.85 MPa | 37.5–48.2 kg |
| パーティクルボード | 0.6–0.8 | 2.76–4.14 GPa | 15.17–24.13 MPa | 32.1–42.9 kg |
| ハードボード | 0.9–1 | 3.1–5.52 GPa | 31.02–56.54 MPa | 48.2–53.6 kg |
剛性とたわみ
棚板、扉、支点間距離が長い部材では、強度よりも剛性(ヤング係数)が重要です。表12-1では、合板は6.96~8.55 GPa、OSBは4.41~6.28 GPa、MDFは3.59 GPa、パーティクルボードは2.76~4.14 GPaです。たわみは剛性に反比例するため、同じ寸法・荷重ならMDFの棚板は合板の約2倍たわみます。
曲げ強さの比較は少し異なります。MDFは35.85 MPaで、合板の33.72~42.61 MPaに匹敵し、パーティクルボードは15.17~24.13 MPaにとどまります。MDFは破壊までに合板と同程度の荷重に耐えますが、それまでのたわみが大きくなります。
重量・木口・ねじ
MDFは一般的なボード類ではハードボードに次いで重く、Wood Handbookの密度では、2,440 × 1,220 mm、厚さ18 mmの1枚が約37~48 kgになります。一方、密度680 kg/m³のバーチ合板は約36 kg、Handbook of Finnish Plywoodの密度を使った針葉樹合板は25~28 kgです。
MDFの木口は直接形状加工や仕上げができます。合板は木口に積層が見え、それを意匠として生かす場合と、木口テープで覆う場合があります。木片系ボードのねじ締めには注意が必要です。Wood Handbookは、パーティクルボードでは締めすぎると材料側のねじ山がつぶれると警告し、控えめな締め付けを勧めています。
用途に合わせた選び方
棚板、移動するキャビネットの箱、治具など、剛性や軽さが重要なら合板を選びます。塗装する扉、モールディング、形状加工した部材など、平らで均一な面や加工した木口が重要ならMDFを選びます。どちらも板取りツールには実際の厚さを入力してください。材料と厚さが一致する原板にだけ部材が配置されます。
長さ900 mmの棚板を合板からMDFに替える場合、ヤング係数は6.96 GPaに対して3.59 GPaなので、同じ荷重でのたわみは約6.96 / 3.59 ≈ 1.9倍になります。